茶道が現代にある意義
多くの男性は茶道と聞いて、「女性がするものだから自分には縁遠いものだ」と思っていませんか?
今でこそ茶道は女性のたしなみを思われていますが、それは明治以降のお話。それまでは武士のたしなみでした。
また茶道の祖である千利休は織田信長や豊臣秀吉の茶堂(茶道師範)でした。
ではその千利休はなぜ信長や秀吉に取り立ててもらうことが出来たのでしょうか?
「おもてなしの心」
それだけで利休は茶堂という立場に立つことが出来たでしょうか?
そうではありません。そこには信長らに一目置かれるだけの「奸智」があったのです。むしろその「奸智」が無ければ利休はただの堺の商人だったでしょう。
茶道の叡智と奸智。
それこそが今日の激化するビジネス社会の中での茶道の意義です。
ビジネスの幅が広がるこの叡智と奸智を今回はお伝えします。
俯瞰的思考力
茶道とは
「おもてなし」ではないのか?
「お点前を習う」のではないのか?
「禅で心を精神統一」するものではないのか?
これらはすべて叡智という知識です。しかし知識だけでは茶堂という参謀役にはなれません。そこには奸智という思考力が必要なのです。
そしてこれからの複雑化するビジネス社会を生き抜くためには、知識を使いこなせる為の思考力こそが必要になってくるのです。
「おもてなし」=ビジネスマナー講座
「お点前を習う」=ビジネススキル講座
「禅で心の精神統一」=マインドフルネス
これらはすでに多くの人が学び、そして身につけています。しかしこれらの内容は知識でしかありません。もちろん豊富な知識はその人を豊かにしてくれます。その知識は武器となってあらゆる場面で活躍することでしょう。しかし武器という戦術があっても戦略がなければ戦いに勝つことは出来ません。そしてこの戦略を身につけるのに必要なのが奸智なのです。
では「奸智」とは何か?
奸智とは俯瞰的思考力です。あらゆる知識を構造的に把握し、点から線へ、そして面にする力です。
例えば、バスケットボールの試合をしていて、プレーヤーは自分の能力にあった武器(戦術)を使いながらプレーを進めます。しかしプレーヤーの視点はいくら頑張っても自分の見える範囲+αでしかありません。
それではそれを体育館の2階から見ている人はどうでしょう。コート全てを見渡すことができ、誰が何をしているのか、今効果的な戦術は何かを一目で理解することが出来ます。これは俯瞰的な視点になります。
この俯瞰的な視点から思考する力が、これからは必要になってきます。
先の見えない社会、目まぐるしいスピードで変化する社会に対応するためには、一段高い視点から先を見据えるように物事を見て、そしてどのように対応していくのかを考えなければ生きていくことは出来ないのです。
教養の必要性
そしてこれからのビジネス社会ではビジネスの知識だけでは生き残れません。それに加えて教養という余白の部分もなければ複雑な社会を生き抜くことはできないのです。
これまでならビジネス知識さえあれば問題ありませんでした。それは先が見えていて必要な知識が分かっていたからです。
しかし予測不能なこれからの社会では、柔軟に物事を考え行動出来る人が求められます。柔軟に考え行動する為には、思考に余白がなければ、遊びの部分がなければ柔軟性は生まれることはありません。
海外のエリートビジネスパーソンがシェイクスピアを当たり前に語るのは、単に知識を披露しているのではありません。その教養こそが物事を思考する時に余白となって思考に柔軟性を与え、その結果として他より優れたビジネスを生むことが出来るのです。そしてその柔軟性は今まで見えていなかった俯瞰的な視点にも繋がっていくのです。
そして利休が参謀役になれたのは「俯瞰的思考力」と同時に「知識」や「教養」も持ち合わせいたからこそなのです。
~講座内容~
※こちらは全て動画での講座です。お申込みいただきましたらURLをお送りしますので、そちらからご視聴下さい。
【茶道の叡智と奸智】
第1章:茶道のこれまでの歴史
第2章:茶道を取り巻く日本文化を俯瞰的、構造的に理解する
第3章:美しいとされる美の基準を理解する
第4章:これまでの自分の価値基準を見直し構築し直す
第5章:周辺の国と日本文化の関係性を理解する
第6章:構築した自分の価値基準を常に疑い、自分の言葉で語る
価格:5万円(税込)
【日本文化の基本編】
第1章:日本文化と西洋文化の違い
第2章:和室に入った時に一番最初にすること
第3章:畳のへりを踏んではいけない理由
第4章:座布団の使い方
第5章:茶碗を回して飲む理由
第6章:綺麗に見える所作は何が違うのか
価格:3万円(税込)
~この講座から学べること~
【茶道の叡智と奸智】~俯瞰的思考力を身につける考え方について学びます。~
第1章
基本として茶道の歴史と3つの転換についてお話しします。
第2章
茶道と共に発展した日本文化について、その関係性や取り巻く環境を俯瞰的思考法を基に考え、その後に与えた影響も含めて思考します。
第3章
利休だけでなく小堀遠州をはじめ、多くの文化人が茶道の美について体現してきました。その日本文化の美から、価値基準の作られ方の理解を深めます。
第4章
自分が持っていたこれまでの価値基準に立ち返り、自分の思考を整理します。習った俯瞰的思考法を取り入れながら、自分の価値基準を再構築していきます。
第5章
茶道で使われる茶碗等の美術品は日本だけでなく中国からの到来物もあります。地理的な状況からみた日本文化や歴史について思考を深めます。
第6章
最後のまとめです。思考は常に更新され、思考し続ける必要があります。アインシュタインの名言「同じことを繰り返しながら違う結果を望むこと
は狂気である」があります。変化するために何を常日頃すべきなのかを学びます。
本講座内容は哲学的思考も含まれます。ただ、こういった思考は一朝一夕では身に付きません。お話した内容を常日頃から意識して考え思考力を鍛えて下さい。 |
【日本文化の基礎編】~難しいことよりまずは簡単に日本文化について知りたい方が対象です~
第1章
日本文化と西洋文化の違い、文化発展の違いについて説明します。
第2章
接待等で和室に入った時にまず最初にすることなど和室のマナーについて
お話します。
第3章
畳のへりを踏んではいけないと知っていても理由を知らない人も多いはず。すべてのことには理由があります。和室での振る舞い方についてお話しします。
第4章
座布団にも色々なマナーがあります。細かいことですが知っていると役立つ豆知識です。
第5章
茶道ではお茶をのむ時は茶碗を回して飲みます。ではなぜ回すのでしょうか?その理由は茶道の本質にも関わってきます。そのお話をしていきます。
第6章
最後は自分の所作についてお話しします。男性でも女性でも所作が綺麗な人はそれだけで一目置かれます。相手に与える印象に関わる綺麗に見える所作についてお話します。
本講座は日本人として日本文化の理解を深めるための講座です。これまで意識してこなかった自分の立ち居振る舞いを一度見直す機会にして下さい。 |